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工場・倉庫の暑さ対策を最適化!大風量スポットクーラーの活用術ご紹介

製造現場や物流倉庫では、年々深刻化する夏場の高温環境が、作業者の健康や作業効率に大きな影響を与えています。
さらに2025年6月1日に施行された労働安全衛生規則により、事業者の熱中症対策が強化されるため、この問題への対応はこれまで以上に重要性を増しています。
製造現場や物流倉庫において空調設備は欠かせませんが、全体空調を導入するには、設備費や運転コストといったハードルが高いという声も少なくありません。
そこで注目されているのが、「スポットクーラー」を利用するという考え方です。必要な場所に冷気を届けるスポットクーラーは、全体空調の代替手段として非常に有効です。
 
本記事では、全体空調とスポットクーラー、両者の役割を整理しながら、効率的な使い分けとその具体的なソリューションをご紹介します。

この記事の目次[非表示]

  1. 全体空調の役割と課題
    1. 作業環境を安定化させる全体空調の強み
    2. 導入・運用コストは無視できない要素
    3. 冷やす必要のない場所までカバーしてしまう非効率性
    4. 熱だまりの問題点
  2. スポットクーラーの役割
    1. 必要な場所に必要なだけ冷却
    2. 除湿冷風による体感温度の低下
    3. 導入しやすい価格
    4. 局所冷却
    5. 適切な排熱対策の必要性
  3. 現場に合わせた賢い併用 クールレボリューションのご紹介
    1. 圧倒的な大風量
    2. 排熱にも対応
    3. コストを抑えながら快適性を実現
    4. 設置も移動も簡単、現場変化に対応
  4. まとめ

全体空調の役割と課題


まずは、広い空間全体の温度を安定させる「全体空調」から見ていきましょう。作業環境を整える上で基本となる設備ですが、導入や運用においていくつかの課題も抱えています。

作業環境を安定化させる全体空調の強み

全体空調の最大の利点は、空間全体を一定の温度に保ち、均質な作業環境を維持できる点です。製品品質に影響する温度管理が必要な工程では、全体空調が欠かせません。

導入・運用コストは無視できない要素

その一方で、導入には大掛かりな設備工事が必要で、初期費用が高額になるケースが多く見られます。また、広い空間を冷やすためには大出力の機器が必要となり、電気代などのランニングコストも膨らみます。

冷やす必要のない場所までカバーしてしまう非効率性

人がいないエリアまで冷却してしまう点も見逃せません。実際の作業が行われる範囲は限られていることが多く、必要以上にエネルギーを使ってしまうことが、非効率につながるのです。

熱だまりの問題点

全体空調は工場全体の温度を均一に保つ目的で設置されますが、高天井空間では温かい空気が上昇して屋根付近に滞留する「熱だまり」が発生しやすくなります。この熱だまりによって、下層の温度センサーが涼しいままでも上層の熱がこもり続け、空調機が過剰運転しエネルギー効率が低下します。結果として、冷却効果が思うように得られず、電力消費が増大するなど非効率な運用となるケースが少なくありません。

スポットクーラーの役割

次に、全体空調を代替する存在として注目されているのが「スポットクーラー」です。特定の作業場所だけを冷やすことで、コストと冷却効率のバランスをとることが可能になります。

必要な場所に必要なだけ冷却

スポットクーラーは、冷やしたい作業エリアだけに冷風を届ける装置です。例えば出荷準備エリアや溶接工程など、熱のこもりやすい場所にピンポイントで導入することで、局所的な暑さを効果的に緩和できます。

除湿冷風による体感温度の低下

一般的なエアコンよりも風速が強く、狙った場所を素早く冷却できます。また、エアコン同様に除湿された冷風を送るため、温度と同時に湿度も下げることができ、体感温度を効果的に低下させます。

導入しやすい価格

設備工事を必要としないモデルが多く、導入コストも抑えられます。設置から稼働までのリードタイムが短く、急な対策にも柔軟に対応できます。

局所冷却

あくまで局所冷却用であり、工場や倉庫といった広い空間全体を冷やす能力はありません。

適切な排熱対策の必要性

最大の課題は、冷たい風を前方に送り出すと同時に、機器の動作によって奪った熱とコンプレッサー自体の熱を合わせた熱風を、冷風とは別の排気口から放出します。この排熱を適切に処理しないと、周囲の室温が上昇し、かえって作業環境を悪化させる可能性があります。

現場に合わせた賢い併用 クールレボリューションのご紹介

ここからは、実際に一般的なスポットクーラーよりも、大風量でスポットクーラーでありながらにして広い範囲の冷却を可能とする製品として、山善の「クールレボリューション」をご紹介します。

圧倒的な大風量

クールレボリューションは、最大風量90m³/min、風速5.0m/sという大風量で、素早く作業エリアを冷却します。

排熱にも対応

スポットクーラーで切り離せない問題として排熱の問題を挙げましたが、クールレボリューションはオプション対応で排熱対策品をご用意しています。排気ダクトを併用することで、外へ排熱する方法や、排気ルーバーを活用し排熱の向きをコントロールできます。ルーフファンや排煙窓を利用し温風を外へ逃すと、熱だまりも起こりづらい仕組みを作ることができます。

コストを抑えながら快適性を実現

全体空調の場合、約1000m³の空間で10馬力の一般的な空調機7台を10時間使用したケースと比べ、クールレボリューションなら約1/10の電気代で運転でき(※)、全体空調と比較して、ランニングコストを大幅に削減できます。
また、導入にかかるイニシャルコストも全体空調と比較し、約1/3程度に抑えられることも、大きなメリットです。
 
※【条件】
一般空調機:定格消費電力11.5kW×電気代17円×10時間×7台=13,685円/日
クールレボリューション:定格消費電力4kW×電気代17円×10時間×2台=1,360円/日
(電気代は運転条件、地域により異なりあくまでも目安の数値です)

設置も移動も簡単、現場変化に対応

電源コードとドレンホースを接続するだけですぐに使える簡易設計。キャスターと取手付きで移動もスムーズ。変化の多い現場にも柔軟に対応できます。
また、これまで必要だったドレン水(結露水)の排水も、ドレンポンプが内蔵されていることで高低差があっても排水することができます。たとえば、ドレンホースを窓の外に出すことで排水させることも可能です。

まとめ

全体空調とスポットクーラーは、どちらが優れているということではなく、それぞれの特長を活かして補完し合う関係にあります。
工場や倉庫などの大空間の暑さ対策において重要なのは、「どちらか」ではなく「どう使い分けるか」です。
大風量スポットクーラー「クールレボリューション」は、全体空調のベストパートナーとして、現場に合わせた快適環境づくりを力強くサポートします。
 
また、2025年6月改正された労働安全衛生規則の施行により、事業者の熱中症対策が義務化されました。クールレボリューションは、作業場の直接冷却や涼しい休憩所の確保に有効な一手です。緊急時の応急措置にも活用でき、予防と対応の両面で法的義務をサポートします。
 
ぜひ、この夏の暑さ対策にご検討ください。


  山善 クールレボリューション 標準仕様 山善 クールレボリューション 標準仕様 AP80B-YZS-30Aページについて詳しく解説しています。製造業向けお役立ち情報サイト ものづくり研究所(もの研)は最新の技術動向や効率的な生産方法などものづくりに役立つ価値ある情報を発信しています。 製造業向けお役立ち情報サイト|ものづくり研究所 | 山善









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