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はじめての自動倉庫~人手不足を解消する自動倉庫とは?

何かしらの物を大量に保有、あるいは一時的に在庫するためには棚などに保管する必要があります。従来、製造現場や物流現場では棚に番地を振り、そこに物を納めて「何がどこに何個あるか」を帳簿に記録し、必要な時にまた探して取り出すという作業を多くの工数をかけながら人が行っていました。しかしこれには膨大な手間と時間がかかり、しかも付加価値を生みだせる作業ではないため、できればなくして効率化したいと思うのが人間の心理だと思います。。
自動倉庫はこの面倒な「保管」と「探索・出庫」を自動化し、さらに今では「何がどこにいくつあるか」の在庫管理まで行ってくれる便利な設備として、1960年代から日本でも普及がはじまりました。
この記事では自動倉庫の基本的な情報を知りたい方や、これから自動倉庫を検討する製造業や物流業の方々に向けて、
・そもそも自動倉庫とは?
・自動倉庫のメリットは?
・自動倉庫の種類と違い
・自動倉庫を導入する際に活用できる補助金
など、お役に立つ情報をわかりやすくご紹介します。

この記事の目次[非表示]

  1. 自動倉庫の基本情報
    1. どうやって自動で物を動かす?
    2. どうやって物を取り出す?
    3. どんな荷物を扱える?
  2. 自動倉庫のメリットは?
    1. 人手不足・重筋労働の解消
    2. 保管効率アップ
    3. 在庫管理の精度向上
  3. 自動倉庫の種類は?
    1. スタッカークレーン式
    2. ロボット台車式
    3. リトリーバ式
  4. ダイフクの自動倉庫は補助金が活用できます!
    1. ファインストッカー(FS-SD-400BKT)/コンパクトシステム(CS-SD-100PL)とは?
    2. ファインストッカー(FS-SD-400BKT)/コンパクトシステム(CS-SD-100PL)は補助金の対象です!
  5. まとめ

自動倉庫の概要/特長/種類/補助金まで一挙にご紹介!

自動倉庫は先にご紹介したように、モノの保管(入庫)と取り出し(出庫)、そして何がどこにいくつあるかの在庫管理を行ってくれる便利な設備です。まずは基本的な自動倉庫の構成と、導入メリットや種類、導入時に活用できる補助金の情報までを一挙にご案内します。

自動倉庫の基本情報

一般的に自動倉庫は大型の設備で、棚やクレーンなど様々な機器で構成されます。まずは基本的な情報から見ていきましょう。

どうやって自動で物を動かす?

自動倉庫が登場するまでは、人が大量に並んだ棚の間を歩き回り、必要な物を探したり適切な保管場所を決めたりしていました。こうした物を棚に収めて、必要に応じて取り出す人の役目を果たすのが「スタッカークレーン」と呼ばれる大きなクレーンです。一般的には何段、何十段にもなる背の高い棚を両脇に細長く建て、その中央に敷かれたレールの上をスタッカークレーンが走行し、フォーク機構などで物を自動で保管したり取り出したりします。このスタッカークレーン方式が最も一般的で広く普及していますが、近年ではこのクレーンの役割をたくさんのロボット台車が行うロボット型の倉庫も登場しています。

どうやって物を取り出す?

現在の自動倉庫は基本的に在庫管理機能を備えており、どこの棚に何が何個あるかといった在庫情報を座標と紐づけて管理しています。入庫の際にデータを入力しておけば、あとは出庫したいときに目的の物や数量を入力するだけでスタッカークレーンが自動で動き、物を出庫ステーションで待つ人のもとまで運んでくれます。

どんな荷物を扱える?

自動倉庫の扱える荷物(ワーク)は実に様々ですが、大きく分けると「ケース品/パレット品/それ以外」の3種類に分けられます。
・「ケース品」とは、その名の通り樹脂コンテナや段ボール、トレーなど何かしらの容器に入ったワークのこと。物が小さくしかも大量にある場合など、1つずつ管理するのは現実的ではないので、こうした容器にまとめて入れておき、容器単位でハンドリングします。「バケット品」と呼ぶ場合もありますが、意味は同じです。
・「パレット品」とは、樹脂や木製のパレットの上に積まれたワークのこと。金属部品やボトル入りの液体などは重くなることが多く、人では運べないのでパレットに載せてフォークリフトで運びます。こうしたパレットの上にワークを載せた状態の物をパレット品と呼びます。
・ワークの多くはケース品とパレット品に分類できますが、中には長尺でケースやパレットに保管できなかったり、金型など非常に重くパレットに載せられないワーク、あるいは素材などロール形状のワークなど特殊な形状の物もあります。こうした一般的な荷姿から外れたワークも、カスタムが必要になることもありますが自動倉庫に格納が可能です。ただ対応できない自動倉庫も多いので、しっかりメーカーを選定する必要があります。

自動倉庫のメリットは?

自動倉庫を導入することによるメリットは数多くあります。ここでは具体的にどのようなメリットがあるのかを解説します。

人手不足・重筋労働の解消

自動倉庫の導入で期待できる最も大きな効果が、自動で荷を出し入れすることによる人手不足の解消です。広大な倉庫の中を目的の物を探して1日中歩き回る必要もなくなり、そうした作業にかかりっきりだった人材を、より付加価値の高い別の工程に回すことができるようになります。ケース品も1箱あたりの重さが数kg~数十kgにおよぶこともあり、これを毎日何度も出し入れするのは体への負担が大きいため、自動倉庫の導入が現場の負荷軽減にもつながります。

保管効率アップ

人手で背の高い棚に物を出し入れするのは、危険で大変な作業。フォークリフトを使う場合も揚程が限られます。そのため従来の固定棚では、保管する物が多い場合は背の低い棚を大量に並べる必要があり、どうじても倉庫の有効スペースを大きく占有していました。
それに対し自動倉庫はスタッカークレーンやロボットがワークを入出庫してくれるので、人やリフトでは届かない数十メートルの高さまで棚を積み上げることができ、同じ面積あたりで保管できる物量が数倍まで飛躍的に伸ばせます。自動倉庫の中には棚と建造物を一体化させた巨大な「ビル式自動倉庫」もあります。

在庫管理の精度向上

人が物を出し入れするたびに帳簿やExcelで数や保管場所を記録するアナログ方式では、どうしても取り間違えや保管場所のミスなどのヒューマンエラーが起こり得ます。自動倉庫はこれらの面倒な管理業務を自動で行ってくれるので、在庫管理にまつわるミスを撲滅できます。先に入れた在庫を優先して先に出す「先入れ先出し」も簡単にできます。

自動倉庫の種類は?

本来、人が行っていたワークの棚への入出庫作業を、自動化してくれる自動倉庫。その「人」が担っていた役割、つまりワークを棚に運び必要に応じて取り出す作業を行うのが搬送装置です。
昨今は人手不足で自動倉庫が人気を集め、参入する企業が増えた結果、自動倉庫の選択肢はひと昔前と比べて飛躍的に広がりました。かなりの種類があるように見えますが、搬送装置の種類は今も
・スタッカークレーン式
・ロボット台車式
・リトリーバ式
の3種類に大別できます。それぞれの内容や利点を見ていきます。

スタッカークレーン式

最も一般的で広く普及しているのがこのタイプの自動倉庫です。高度経済成長期から現在まで長らく、日本の製造や流通を下支えしてきました。
このタイプはスタッカークレーンと呼ばれる自動クレーンがワークを積載して走行し、フォークなどで棚に出し入れします。スタッカークレーンは床のレール上を走行し、その両サイドに棚がずらりと並ぶのが一般的です。広く普及しているため標準化が進み製品の品質が高く、入出庫の能力も比較的高いのでコストパフォーマンスに優れます。多くの現場がまず、このタイプの自動倉庫を検討することになるでしょう。ただ設置できるスタッカークレーンの台数に限りがあるため、それ以上の入出庫能力が必要な場合は別の方式を検討することになります。

ロボット台車式

EC化に伴い近年数を増やしているのがこのタイプです。スタッカークレーンではなく小型のロボット台車が棚の中を走行し、ワークの格納と出庫を行います。基本的にロボット台車の数を増やせば入出庫能力を上げることができるので、入出荷の頻度が高い流通分野などでよく使われます。レールがないので移転・拡張などレイアウトの柔軟性もスタッカークレーン式より高いです。ただ、規模にもよりますが導入時のイニシャルコストは、少し高くなる傾向があります。

リトリーバ式

スタッカークレーンより簡易的な「リトリーバ」と呼ばれる搬送装置が各棚にアクセスし、入出庫を行います。小物を高密度に、限られたスペースで保管する場合はこの設備が向いています。比較的シンプルな構造のため導入費用も抑えられます。ただ、多くの場合は保管する物の形や大きさの自由度があまり高くありません。

ダイフクの自動倉庫は補助金が活用できます!

国内で初めて自動倉庫を開発したダイフクは、豊富な導入実績を持ち信頼性も高いケース自動倉庫「ファインストッカー(FS-SD-400BKT)」や、パレット自動倉庫「コンパクトシステム(CS-SD-100PL)」を提供しています。

ファインストッカー(FS-SD-400BKT)/コンパクトシステム(CS-SD-100PL)とは?

ダイフクが提供するケース/パレット自動倉庫で、先にご紹介したスタッカークレーン式を採用しています。国内外で豊富な運用実績を持ち、ウレタン車輪で高速走行時にもスタッカークレーンが安定してピタッと止まり、音も静かです。スタッカークレーン式は異常時に設備が停止してしまうことが弱点ですが、本製品には独自開発した制御システムを採用し異常停止を防ぎます。万一の障害発生時にもスピーディに復旧できるモニタリング機能も用意されています。

ファインストッカー(FS-SD-400BKT)/コンパクトシステム(CS-SD-100PL)は補助金の対象です!

中小企業の生産性向上のため、ロボット等の製品導入を支援する「中小企業省力化投資補助金」が2024年から始まっています。賃上げなどの要件を満たした場合の補助上限額は最大で1500万円。ダイフクのファインストッカー/コンパクトシステムはこの補助金の対象で、人手不足にお悩みの中小企業の方はこの機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
またこの補助金は登録された販売事業者と共同で申請を行う必要があり、山善は販売事業者としての認定を受けています。自動化設備の導入経験が豊富な私たちにぜひお問い合わせください。

まとめ

保管と取り出し、在庫管理をまとめて自動化できる自動倉庫は、人手不足の解消に向けた切り札になります。保管効率を飛躍的に高めたり、人手の在庫管理によるヒューマンエラーをなくすことも可能です。
2024年から開始された「中小企業省力化投資補助金」では、ダイフクのケース自動倉庫 ファインストッカー(FS-SD-400BKT)/コンパクトシステム(CS-SD-100PL)が導入支援を目的とした補助金の対象になっています。
この機会に、ご検討されてみてはいかがでしょうか。

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