【11月度 業界トピック】工作機械受注額の実態と市場展望
今月は、工作機械受注額の動向分析から始まり、製造現場における業務効率化や人材確保、そして海外展開に向けた最新技術活用事例まで、幅広いテーマの記事が掲載されました。
特に、東南アジア市場におけるビジネスチャンスに着目した内容が目立ちます。これらの情報を参考に、今後の事業戦略に役立てていきましょう!
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9月の工作機械受注、6.4%減の1253億円
内需・外需ともに減少し、9月の工作機械受注額は1253億6000万円となりました。背景には自動車業界におけるEV化戦略の遅れが影響しているようです。
各社がEVやハイブリッド車、プラグインハイブリッド車のいずれに注力するか明確になっていないことから、設備投資は抑制傾向にあるのが現状です。
一方で、アジア市場は堅調な推移を見せており、中国、ベトナム、インドからの受注は好調が続いています。特にEV関連の需要は今後さらなる拡大が見込まれることから、東南アジア市場への展開を検討する企業には、最新技術を活用した高品質な製品を安定供給できる体制の構築が欠かせません。
三正工業「3定」を徹底し、業務効率を飛躍
東京都葛飾区に本社を置く三正工業は、社員の半数をベトナム人とする体制を確立。これにより、人材不足の解消と業務効率の向上を実現しました。同社は油空圧・真空機器部品の製造と組立を手がけており、高度な加工精度が求められる事業を展開しています。
成功の鍵となったのは、「3定」(定置・定品・定量)の徹底です。これはトヨタのカイゼンをベースとした考え方で、決められた場所に決まったモノを決まった量だけ置くという原則。この取り組みにより、作業環境の視認性が向上し、業務効率の改善につながったとのことが紹介されています。
山本金属製作所が東南アジア市場で「見える化」を推進
山本金属製作所は、切削・摩擦攪拌接合(FSW)などの機械加工時における温度・振動・力をリアルタイムでモニタリングできるIoTデバイス「MULTI INTELLIGENCE(MI)」を開発しました。
MIの強みは、加工中のデータを分析することで品質保証を可能にする点です。特にEV向けFSW加工の需要が高まる中、接合部分の品質を保証するための有効なツールとして注目を集めています。
まとめ
今月のニュースからは、製造業におけるグローバル化とデジタル化の進展がより一層鮮明になってきたことが分かります。特に東南アジア市場でのビジネスチャンスは大きく、最新技術を活用した高品質な製品やソリューションを提供できる企業が、今後の市場をリードしていくことでしょう。
私たち山善では、製造業における最新動向や技術トレンドについて、メールマガジンを通じて定期的に情報を発信しています。